ヴァン・ホーエンハイムのような父が羨ましい…【鋼の錬金術師】

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月間少年ガンガンで2001年8月号から2010年7月号まで連載された『鋼の錬金術師』。

その物語の主人公、エドワード・エルリックとアルフォンス・エルリックの父親であるヴァン・ホーエンハイム。彼の、不器用ながらも優しい父親像についてまとめてみた。

エルリック兄弟との確執

ヴァン・ホーエンハイムはエルリック兄弟の母親であるトリシャ・エルリックを一応の妻に持つが、正式には籍を入れていない。彼の特殊な体質によっての理由だ。

また、兄弟が幼い頃から『ある計画』のため世界中を旅しており、妻と息子たちと過ごす家族のような時間はあまりなかったのだろう。兄のエドワードからは「妻子を捨てたろくでなし」とレッテルを貼られ、彼らが成長してからの再会シーンでも、お互い気まずい時間が流れていた。

このようにあまり家族に興味のない性格かと思いきや、実はかなりの家族思いなパパである。

最後に家を出る時際はかなり厳しい表情を見せていたが、実は息子たちを見てしまったら泣いてしまうかも、という理由からであったほど。

特殊な体質のせいで他人との関わり方が苦手になってしまった彼だが、家族に対しては特別な深い愛情があるのである。

愛情深い父親って、かっこいい。

圧倒的な力量

エルリック兄弟と一応の和解が成立してからは、彼の長年の目的を果たすため兄弟と父親が協力して黒幕と対峙していく。

そこで見せつけるのが錬金術師としての圧倒的な力量である。

彼の、長い時間を生きてきた知恵と知識、身体に取り込まれた膨大なエネルギーを使って繰り出される錬金術は、エルリック兄弟を圧倒する。自分たち兄弟を捨て、母親を捨てた父親に今まで尊敬の念などこれっぽっちもなかっただろうが、この姿を見せられると少しは父親として認めざるを得ないのではないだろうか。

父親の背中がデカいのは、かっこいい。

実は涙もろく優しい

特殊体質のせいでほぼ不死身の身体となったホーエンハイムは、もうこのままこの運命を受け入れて生きてこうと思っていたのに、トリシャと出会い人間らしい感情を取り戻してしまう。。

『俺はトリシャと子供達と一緒に…一緒に老いて死にたい』

特別な思いがある家族の元を去る時には涙を流したり、自分が触れることで息子たちを傷つけてしまうのではないかと心配したりするシーンから、彼の優しい内面が垣間見える。

厳つい見た目で実は優しい父親って、かっこいい。

요약

自分の研究に没頭してしまったり、子供たちが幼い頃に家を出て音信不通になってしまったり、母親の最期に姿を現さなかったり。

ヴァン・ホーエンハイムは決して理想の父親とは言えないかもしれないが、実はチャーミングなところだったり、心の中の愛情の深さは、個人的に父親になってほしいキャラクター上位に入ってくること間違いなしである。